アルコール蒸留器　フルーツ酒☆カルバドス☆カシス☆キルシュ

カシス---カシスあるいはクリームドカシスはクロスグリの実を浸しておくいわゆマセせレーション法で作られます。
最上のクロスグリはカシスのホームタウン、フランスのバーガンディー地方のディジョン産のもでです。それらは
”ブルゴーニューの黒カシス”あるいあｈナポリのカシスロワイヤル”と呼ばれています。クリームドカシスは16世紀
の修道士によって作られ、治療薬として用いられていました。ディジョンの土壌及びその気候がクロスグリに最も
適し、６月ごろに熟して、血のような赤い色になり、この頃が最も甘く、摘み取られたものは蒸留所にすぐに送られ
ます。クロスグリをつぶして、スピリッツあるいはブランデーの中に2ヶ月ほど浸します（マセレーション法）。この間
にカシスはその独特の色と香りを獲得します。この工程の後半には砂糖が加えられます。ヨーロッパユニオンの仕
様によれば最低１リットルに対して４４０ｇの砂糖が加えられ、最終的には甘くフルーツの香りがするアルコール度１５
から２０％のリキュールが出来上がります。

白ワインにカシスを加えたものがキールでバーガンディー地方では”Rince cochon"と呼ばれています。カシスを
始めにグラスの１/４注ぎ、そこに白ワインをグラスいっぱいに注ぎます。シャンペンやスパークリングワインを注い
だものがキールロワイヤルです。カシスは開封後はアルコール度が低くすぐに劣化しますのでなるべく早く使う
ようにします。

このマセレーション法の変法でカシスを作ることができます。どんなスグリの実でもかまいませんが、よくつぶし
てスピリットと砂糖を混ぜたもの中に入れ、一晩寝かせます。これはオレンジリキュールの造り方と同じですが、銅
製の蒸留器とくにカラムタイプを用い、そのカラムの中にスグリの固形部分をいれて、残りの液体部分をアランビ
ックのポットに入れて蒸留するとほぼカシスと同じようなリキュールを造ることができます。

キリッシュ---チェリーから作られるブランデーはドイツではキリッシュワッサーあるいは単にキリッシュと呼ばれ、
フランスのアルザス地方産やドイツのシュバルッバルト、スイスのバーゼル近郊の谷で産出したものがが有名で
す。チェリーの種類により様々のキリッシュが造れます。小さなブラックチェリーならレッドチェリーより香りが高く
よりリッチなブランデーができます。使用するチェリーは最も熟して十分なアルコール度得られるように甘く、糖
度が高くなければなりません。また、圧搾する際はブドウと同じような木製の圧搾機が用いられます。葉っぱや軸
は苦味がでるので取り除きます。このような圧搾機が無い場合は大きな容器の中で木靴をはいて足の力で押し
つぶします。種はより良質で透明度の高いキリッシュを造るためにつぶさないようにします。

つぶしたチェリーはそのまま発酵するまで容器に入れたまま酵母などを入れず、放置しますが、発酵が始まるま
でにかなりの造って入れることもあります。

これは水５L、砂糖５００ｇ、タータリックアシッド（酒石酸）１０ｇ、アンモニアリン酸塩（Ammonium Phosphate)１５ｇを混ぜ
て沸騰させ20から２５℃になるまで冷やしてからワインを造る酵母（市販されている）を入れて24時間すると発酵
が始まります。よく発酵させるために充分空気を混ぜ、何回もかき混ぜ、5日もすると８００から１０００Lの未発酵液を
発酵させるのに充分な促進液が出来上がります。これをチェリーの未発酵液に加えます。ビール酵母も加えること
がありますが、品質は落ちます。一旦発酵が始まるとその発酵速度は速く、チェリーは１５から2０日で完全に発酵し
ます。

キリッシュを蒸留するには銅製のアランビックを用い、スティーム蒸留を行うか、ベインマリエ（Bain-Marie)タイプ
のアランビックを用います。ヘッドは非常にすっぱみが強く飲料には向きません。アルコール度５０から５５％のハート
を蒸留します。これがキリッシュです。ほぼ４０％まで蒸留しそれ以降のものはテールです。

１００Kgのチェリーからうまく発酵させれば、アルコール度５１％の良質なキリッシュ１２から１５L得ることができます。
キリッシュは無色透明でコニャックのように木樽には入れずガラスのボトルに入れて保管します。

カルバドス---寒さのためにブドウができない地域では、あるいはりんごが捨てられるほどできる地域や国々
ではぶどう酒の代わりにりんご酒が作られています。このりんご酒を蒸留したものがアップルブランデーで非常
に伝統的な飲み物で古くは１６世紀に遡って書かれたものが存在します。フランスの北、ノルマンディー地方はアッ
プルブランデーで最も有名なカルバドスの産地です。この地域では約８００種類のりんごが育てられていますが、
りんご酒を作ることが法律で認められているのはそのうちの４８品種だけです。一瓶のカルバドスを作るのに２８
Kgものりんごを必要とします。カルバドスはりんごのみで作られるか一部西洋梨を加える場合もあります。エージ
ングするまえのカルバドスは無色透明で、フルーツ様の香りがしますが、口に含むといわゆるバーニングセンセー
ションを引き起こします。このカルバドス独特の色とフレーバーは樽の木のタンニンとセラーの空気との相互作用
により引き出されたものです。

発酵の工程は極端に短縮できます。8週間かかるものを僅か8日で発酵させます。
まず、高品質のりんごを選び、つぶしてりんごジュースを造ります。このりんごジュ
ースが発酵し始めたてりんご酒になったら、残りのりんごを絞り、りんごジュースを
作り、その中に発酵しているりんご酒を入れれば発酵のスピードが促進され、すぐ
に全てがりんご酒になります。但し、りんごジュースを入れる容器は蓋の無いもの
を使い、一日に何回かこのジュースをよくき混ぜます。

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カルバドス		カシス		キリッシュ